ミネムラ珈琲ブログ

AI画像Tシャツ屋/ITラノベ著者/さすらいのコーヒー屋/WEBサービス開発チームマネージャーの日記

2014/10/7

今日は妙な一日だった。

懐かしさと満足感に包まれているんだけれども、なにか間違ったことをした気もする。あとは腰がいたい。 そういう一日だった。

いつも通り仕事にきて、いつも通り昼食を取り、デスクに戻った時、腰に違和感を覚えた。違和感、というか明らかに痛い。

肩が痛いのはしょっちゅうのことだけれども、この腰痛は突然だったし、ピリピリと緊張感のある痛みをしていた。

危ない、と思ったらすぐ休むのが僕のモットーなので、最低限の仕事を片付け、夕方手前には早退。整骨院に向かった。

途上、気づいたが、立っている時、歩いている時は痛みがなく、座っていると痛い。なんだこれ。

整骨院でやや泣きそうになりながら揉まれてきて、喉も乾いたので、西早稲田の南方郵便機にコーヒーを飲みにいった。

マスターとだらだらしゃべっている時に、不意にラーメン屋「厳哲」の話になった。

「厳哲」、いや僕の認識では「麺哲」だ。

「麺哲」といえば、僕の地元豊中では、知らなければモグリ、食べたことがなければ不幸。そう言っても過言ではない有名なラーメン屋だ。

立地は決していいとは言えない。線路沿いの人通りの少ない通りでポツリと営業している狭くて見た目も綺麗とは言えないラーメン店。

これがものすごく美味い。

透き通ったスープ。絶妙な味付けと柔らかさの煮玉子。ツルリとした麺に、肉厚のチャーシュー。

定番の塩、醤油の美味いこと、時折現れる創作メニューは、冒険感は強いものの、ついつい手を出してしまう安定感を持っていた。

僕は高校の頃からこの店に時折行くようになり、大学に入って京都に住むようになっても、バイトの昼休憩や就業後、ちょっとした贅沢気分で通ってものだった。

目立たない立地ながらも、よく3~5人の並び客ができており、僕の周りにも麺哲のファンは多かった。知り合いとふとしたはずみでこの店の話題になると、その完成された味と客に媚びない哲学(!)、やや強面の店長とその湯切りの手さばき、、時折現れるオーナー店長とその腹のデカさ、そしてオーナーだけが着る真っ赤なTシャツはその突き出た腹をさらに膨張させ、決して広くない厨房で身動きがとれなくなるのではないかという不安にさせられるよね!SPF丼の「SPF」とは何の略なのか!などなどそれらの話題が止まらなくなり、ついついまた足を運んでしまうのだった。

その強面店長が、独立して早稲田で店を開いたのだという話を当時のバイト仲間から知ったのは、つい2,、3週間前のことだ。行かずにはいられない。そう思っていた。

話は南方郵便機にもどる。厳哲の話しているうちに「店閉めたら行くか!」という事になった。豊中出身者としては、もう腰痛どころではない。頭のなかは麺哲の店内の様子が巡っていた。

 

8時になり、厳哲に向かう。歩いて10分ほどの距離。立地はお世辞にもいいとはいえない。都営荒川線の終着早稲田駅。繁華街でもないし、大学からも少し距離があり、飲食店が多いエリアでは決してない。

そういうところが既に麺哲らしさを伺わせる。

店の前に立つと、ちょっと驚いた。外観も内装も清潔で明るく、やや面食らってしまった(よく考えると今年開店だから当然だ)。

カウンター8席ぐらいの店内は綺麗だったが、バイト二人に囲まれていたのは紛れもない、麺哲豊中店の強面の店長だった。

食券(これもちょっと意外だ)で注文を済ませ、改めて店内を見渡すと、懐かしさがこみ上げてくるパーツが散らばっていた。

メニュー表は、中身は少し違えど、麺哲のそれと同じスタイルで置かれている。厨房に置かれたチャーシューをスライスする器具、大きな鍋とヘラ、そして店内で大きく「麺硬め等お断り」の掲示。綺麗な店内には面食らったが、間違いなくここは麺哲だった。

店長の手つきも変わらない。繊細に取り分けられる麺、小鍋で一つ一つ温められるスープ、平たい網でチャッチャと湯切りをする手つき(は、仕切りであまり見えなかった・・・)、見ているだけで、昔を思い出してグッときてしまう。

出されたラーメンの味は、本当に美味しいのか、郷愁で美味しく感じているだけなのか、もはや判断ができなかったが、とにかく夢中で食べた。

そういうわけで、仕事を早退して、ラーメン食べる、みたいなことをしてしまったのには、深い理由があるんです。 まだ腰は痛い。

 

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