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映画『高慢と偏見とゾンビ』予習はすませた。

映画


映画『高慢と偏見とゾンビ』予告編

9月30日の映画公開を前に、このところせっせと小説版を読んでいたのだけれど、さっき読み終わった。

ネタバレを含むから、構わない人だけ先を読んで欲しいけど、サイコーに面白かった、ということだけは言っておきたい。

ゾンビ映画、というかホラー映画を見てる時って、基本的には「いつ、出てくるんだろう?」っていう緊張感をずっと感じていて、張り詰めた空気の中で待ってましたと言わんばかりにソレが始まることもあれば、登場人物の笑顔に引きづられてホッとした瞬間、その笑顔が血に染まっているみたいなドキドキ感が魅力だと思うのだけど、『高慢と偏見とゾンビ』はなんというか奇跡だ。

19世紀の名作ロマンス小説の世界で、すれ違い惹かれ合う男女の心の動きを追いながら、「で、ゾンビはいつ出てくるんだろう?ヒロインの母親ベネット夫人は一体いつゾンビに食われるんだろうか?」とまるで別種の緊張感に包まれ続けている。最終章でエリザベスとダーシーが婚約をした後なんかもう、「このあとゾンビの大群が現れるんだろ?そうなんだろ?まだか?まだか!?」とアドレナリンが噴出してくる中、読み進めることになる。

この作品、すごく好きなんだけど、ひとつだけ不満があるとしたら、まさにその最終章であれだけ期待させておいて(いや勝手な期待ですが)、ゾンビの大群が出てこないところ。これだけはどうも、と思って訳者あとがきを読んでいたら、どうやら2009年4月に刊行された本作の最も大きい不満は「ゾンビ成分が少ない」ことだったらしく、不満を受けて同年10月にはゾンビ成分30%アップのデラックス愛蔵版が刊行されたらしい。残念ながらこの愛蔵版は日本語版は出ていないらしい。英語版でもKindleで買えるのは通常版だけのようで、2400円のハードカバーを輸入するべきかは目下迷っているところ。

Pride and Prejudice and Zombies Deluxe Edition (Pride and Prej. and Zombies)

Pride and Prejudice and Zombies Deluxe Edition (Pride and Prej. and Zombies)

映画は予告編を見る限り、結構ゾンビ要素が強そうで、原作に忠実とは言い切れない大幅な改変が入っていそうだけど、そもそも作者のグラハム・スミスはそんなことを言える資格はないだろうし(念のため:『高慢と偏見』という名作ロマンス小説が19世紀にかかれていて、本作の8割ぐらいはその切り貼り、残りの2割はゾンビでできている)、通常版のゾンビの数は、映画にするには物足りないので、映画にはぜひ小説とは違う味を期待している。