ミネムラ珈琲ブログ

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シェアカフェは地獄を見ない飲食店経営なのでオススメ

先週、この記事がちょっと話題になっていた。

gendai.ismedia.jp

元記事はこちら。

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僕は平日は会社員をやっているが、日曜の夜だけシェアカフェを借りてCafe UGという店をやっている。始めてから1ヶ月半ほどでまだまだ短いけどなんとなくこの分野については言えることがあるかなと思ったので元記事のほうを参照しつつ書いてみる。

一応前提として、週1の数時間の営業、人を雇うことはないものとして、店主1人か、知人と一緒にやる程度を想定しておく。

どれだけ失敗しても「地獄」には落ちない

下記は僕が借りているリバーサイドカフェの店長募集ページ。

riverside-cafe.jp

曜日・時間枠固定で飲食物を提供いただき、半年程度は続けていただくのが最低限の条件となっています。コンセプトもメニューも価格設定も基本的には自由です。1枠1回あたり2,000~4,000円がシェア運営のためにいただく経費となっています。毎週いただく光熱費800円と月々かかる共益費1,500円を足しても月々12,700円~25,500円程度(税別)とができる仕組みです。

月々12,700円~25,500円程度が家賃。東京でもうちょっとアクセスの良い場所で同じような座席数のスペースが有ったとしても、月10万は超えないだろう(もちろん借りる条件によるだろうが)。

食材原価としても客が一人も来なくて食材を1ヶ月全部廃棄したとしてもせいぜい2,3万ぐらいが関の山。僕のような店の場合、日持ちしないのはコーヒー豆とつまみに出しているテリーヌぐらい。週1で提供する量なんてたかが知れてるので、お客さんには出せないが腐ってはいない段階で廃棄にして自分で消費すればいい。

初期投資もほとんど不要。大抵のものは店に揃っている前提なので僕が自前で用意したのは、ミル、細口ポット、ドリッパー等、持ってるものを使う程度が多いので、実際1万前後しかかかっていない。店の種類にもよるだろうが、多くのケースでは保証金とかあわせても5万はいかないだろう。

つまるところ初期に5万アンダー。月々最悪でも月5-10万の赤字。よくある金のかかる趣味であって地獄からは程遠い。Cafe UGの業態で言えば最悪でも3,4万程度の赤字で済む設定になっている。アラサーの会社員の給与のうちではそこそこ辛いけど、趣味に払う金額としては受け入れられなくはない範囲だ。

これは客が1人も来なかった場合の話であって、多少お客さんが来てくれれば食材原価や家賃はペイして、うまくやれれば月数万のお小遣いぐらいはなる。

月払いだから回収とか小難しいことを考えなくていい

元記事では飲食店はじめる人の多くが、初期投資の回収を考えない問題が指摘されている。

この目安にもつかえる会計用語に「減価償却」という言葉がある。ほとんどの人が知っているだろうが、簡単にいえば、店を出す際にかかる最初の費用を、経営を続ける年数で「費用」として認識していくということだ。

よくある飲食店のケースで考えてみよう。20坪くらいの小さな店を賃貸で構えようとすると、保証金や礼金、仲介手数料などでまず500万円くらいがかかる。これに加えて、設計内装や厨房機器、POSなどの設置・導入に300万円くらいかかる。また、出店時の広告費(チラシやHP制作)なども考えると、合計で大体1000万円ほどになる。

ここまで考えるのはそう難しくはない。が、この金額を回収する計画を立てられるだろうか。

シェアカフェの場合はこの初期投資が毎月の家賃・共益費で分散されている。難しい事は考えなくても1回の営業で1回分の家賃だけ利益を出すように考えればいい。

コーヒーでも酒でもおでんでもそばでも、1メニューあたりの利益がいくらになるかざっくり考えて、家賃をペイするためにそれを何杯売ればいいか考えるだけでいい。これならさほど難しくはない。

重ねて言えばソレすら考えなかったところで、地獄までは落ちない。

友達は来てくれる

ものすごくありがたいことにCafe UGには会社の同僚や近所の飲み友達等々が来てくれている。現状ほとんどそれで成り立っていると言っても過言ではない。

仮に常連客が2ヶ月に1回来てくれると考えた場合、月の営業日数が26日だから、52日に1回しか来てくれない。常連客だけで店を回せるようになるには、160名に52日をかけた8320人が新規で来店しなければ、月の利益6万円を達成することができないことになる。

これは週1営業のシェアカフェになると大きく計算が変わってくる。2ヶ月に1回きてくれるということは8日に1回もきてくれることになるこういう人が40人いたら毎回5人は常連客が来てくれることになる。

ここで落ち着いて考えて欲しい。あなたの友人知人の数は、8000人を超えていますか(残念ながら、Facebookの友達上限数は、5000人だ)。

元記事のこの記載に比べれば40人というのは随分と現実的な数だと思う。確認してみたらFacebookの友達は506人いた。

そもそも週1とか月1とかの店というのはお店というよりはライブだったり演劇だったりイベントごとと近い。知人のお店には2ヶ月に1回しかいかなくても知人のライブなら3回に1回は行くという人は多いんじゃないだろうか。

そんな具合でシェアカフェに友達は来てくれる。来てくれなかったとしても地獄からは程遠い。

乱暴に言ってしまったけど、来てくれる友人・同僚へは感謝しかない。楽しんでもらえるように趣向を凝らしていきたい。

Cafe UGは京都は出町柳のリバーサイドカフェで毎週日曜日の夜に営業しています。

riversidecafe.jp

カフェをはじめることになった経緯はこちら。

www.minemura-coffee.com

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