ミネムラ珈琲ブログ

AI画像Tシャツ屋/ITラノベ著者/さすらいのコーヒー屋/WEBサービス開発チームマネージャーの日記

察しろよコミュニケーション

今日はてブでホットエントリーで記述されていた20代の恋愛におけるアプローチ方法が面白かった*1

筆者はこれまでに800人以上から人生相談を承った。その経験からも、20代では男女問わず「分かりづらいアプローチ」が増加したと実感している。ここで実際に聞いたアプローチを抜粋し、リストにしてみよう。

<男女問わず20代に多い気になる相手へのアプローチ方法> ・たまに相手のことを見る ・占いや神社へ行く ・ダイエットや筋トレなど自分磨きをする ・グループでご飯に誘う

「20代の4割が童貞」男が告白すらできなくなった驚きの事情(トイアンナ) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

これはいくつかの意味ですごく面白い。

まず状況に対して理にかなっている。明確な物証の残るアプローチを避けることで記事で書かれているLINEのスクショを晒されるリスクをなくす。上記のようなことを根拠に晒す行為をやる人がいたら、むしろ「勘ぐりすぎキモイ」ということになるのだろう。その上で、上記のいくつかを適切に組み合わせた上で相手に察してもらえれば、好意の伝達が完成する。

あと、自分の恋愛を振り返って分かる部分がある。真心ブラザーズのビーンマンのうた*2を恋愛バイブルだと信じて軽いフットワークでデートのセッティングを心がけてきているけど、とはいえ当てはまる部分もあるのだ。直接書いてないけど「占いや神社へ行く」みたいな項目っていうのはもちろんそれを相手にSNSを通じてアピールするということだろう。自分も恋愛をしているときにSNSの投稿とかで相手に意識させられないかということは考えている。つまり僕がinstagramに黙々と代わり映えのしない店でビールを飲んでいる写真をあげていることにも微妙なニュアンスの変化や特定個人に向けた意図があったりなかったりするかもしれないということだ。

そして、30代以降のこの記事を「まじかよ」という人は、恋愛に限らず、つまり仕事とかそういう場面でも若い人にこういう微妙なしぐさからメッセージを察して受け取ることを求められる。「いやだよ」とか「わかんねえよ」とか言うのは勝手だが、そのメッセージを受け取って適切なアクションを取れる人間のほうが有能で年収も高い仕事につける。そんなことは昔からそうなのだろうけど、よりいっそう繊細な察する力が求められる時代になる。同僚、部下、上司、取引先のちょっとした日常の表情・服装・言動を気にかけるだけでなく、SNSの投稿にしっかり目を通し、メッセージを読み取り適切なアクションを起こす。

で、こういう隠されたことを読み取るというより、むしろ察することを求める察しろよコミュニケーションとこの後呼ぶけど、僕は好きじゃない。

好きじゃない、というのは不得意だというわけではない。実際には全く察せていなくて不得意なのかもしれないが、自覚としては察してやっていることもあるし、人並みぐらいには察することが出来ていると思う。ただあんまり好きじゃない。「ちゃんと言ってよ」と思う。

かといってじゃあそれを仕事でやりたくないかというと全くそんなことはない。仕事は好きなこと苦手なことひっくるめてとにかくなんでもやって世の中に価値を、会社に利益を提供すればいいと思っている。だから別に仕事でそれをやりたくないということはない。仕事で好きじゃないことを一切やらないのだったら察するとかその程度ではすまなくて、もっと他にやらないことが膨大にある。まず週2ぐらいは会社行くのをやめて、週休4日にする。だから仕事のことはいい。むしろ頑張って察していきたい。

僕が嫌なのは成立した恋愛でこの察しろよコミュニケーションを求められることだ。日常生活で最もコミュニケーションの多い相手にこれを求められると強いストレスを感じる。ストレスなので察するのを拒否していたら「言わないとわかってくれないよね」と言われたことがあって、「いやそうじゃなくて察した結果取る行動がめんどくさかったから無視したんです。そういう察することを求められる事自体がいやなのです」みたいな趣旨のことを最終的には言うことになったことがある。

ところで唐突に最近の恋愛事情を報告するのですが、いま生まれ育った国が違う女性と付き合っている。せいぜい2ヶ月ほど前からだが非常にうまくやれていると思う。GWに5泊沖縄旅行に行っていて、複数の知人から「喧嘩とかしなかったのか」と聞かれたがまったく何もなかったと言うと驚かれた。旅行に限らず、まったくわだかまりがない。

日本人と違って外国人は察しろよコミュニケーションをしないとかそういうことが言いたいわけではない。これまでと明確に異なっているのはむしろ僕の行動で、できるだけ曖昧でなく明確なコミュニケーションをするようにしている。生まれ育った文化や母語も違うので、「たぶん通じるでしょ」みたいなことに甘えないようにしている。相手もそう思っているかはわからないがたぶん同じなんじゃないかと勝手に想像している。

このブログをSNSを通じて相手に読んでもらうことで、それとなく、かつ明確に「お互い明確なコミュニケーションを心がけていきましょうね」ということが伝えられる。ビーンマンシップを持ちながらも、SNS時代的な要素も取り入れて恋愛をやっていきたい。

ビーンマンのうたすごくいいので聞いてください。

ビーンマンのうた

ビーンマンのうた

*1:先月30代に突入したばかりだけど、自分の感覚と違ったからおっさん視点で語ってもいいだろう

*2:https://www.joysound.com/web/search/song/503116