ミネムラ珈琲ブログ

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京都で『高慢と偏見とゾンビ』を見る覚悟と若干のレビュー

レビューはネタバレになるので、最後に書くとにする。というか実際にはほとんど書かないつもりだ。

僕はこの映画を楽しみにしていた。予告を見る限り、久々に力の入った(予算のかかった)ゾンビ映画に見えたからだ。

予習のために原作も読んだ。

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封切り後に直面したのは終末もかくあらんやという絶望だった。

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http://gaga.ne.jp/zombies/theater/index.php

これが関西で『高慢と偏見とゾンビ』を上映している劇場リストだ。僕の住む京都ではTOHOシネマズ二条でしか上映されていない。JR二条駅すぐそこのショッピングモールにある映画館で、誤解を恐れず言うならこの付近に他の娯楽はない。住むには良さそうな場所で、次の引越し先として狙ってはいるんだけど休日に遊びに行く場所ではない。

さらに困難なことに、本作はTOHOシネマズ二条ではレイトショーでしか上映されていない(もしかしたら数日は昼の上映もあったかもしれないが)。付け加えて言うなら、レイトショーにも色々あるけど、開始時間は21:50、終了時間は23:50。

どういうことかといえば、京都府の殆どのエリアで帰宅困難が確定する。

JR二条駅すぐそこと書いたので、東京に住んでいたりすると想像しにくいかもしれない。

地図を見てもわかってもらえないかもしれないが、JRでカバーされている範囲なんて限られているということを信じて欲しい。二条駅は市バスおよび市営地下鉄もあるが、バスはとうになく、市営地下鉄東西線の終電は多くの人が向かいそうな三条方面行きは悲しいかな、23:49に終わっている。わずか2駅分だけ西に行ける太秦天神川駅行はきわどい23:59。

今気づいたんだが、エンドロールをバッチリ見て、トイレに行って帰ったりしなければ間に合ったのかもしれない。こいつはミスった。映画を見始める前にはスマホの充電が切れる寸前だったのが良くなかった。

それはまあいいや。他に市内であれば自転車という手段もある。しかしこんなマイナーゾンビ映画を好き好んで見るような人間が、10時手前にシラフで過ごせるのだろうか?僕は無理だ。

そういうわけでその日は昼過ぎから街中をふらついて、例のごとくさしてやることもなかったので18時には百万遍まで出向いてビールを飲んでいた。その段階ではまだ決め兼ねていたのだが、意を決して21時頃に二条へ向かった。

劇場はまあスカスカといっても許容されるぐらいで、前述の不遇な境遇を嘆いていたけど、こんな客入りの少ない映画を上映していただきTOHOシネマズ二条さんには本当に感謝しています、ありがとうございます!みたいな気分になってきた。

内容のことは後に回す。

終わって、電車がなかった(と僕は思い込んでいたので)、タクシーのことを30秒ぐらい見つめてから、歩いて帰ることにした。

深夜にゾンビ映画を見て帰るのはなかなかいい体験で、こういう感じになる。

疲れてたり酔ってたりでノロノロ歩いている人が一定数いるし、こっちもこっちで疲れているので映画と現実の境界がわからなくなっている。なんでこんな日に限ってマチェットも銃もを持っていないんだろう!どうかしてるぞ!待ちなさい!リジー!森に一人で行くんじゃない!

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その後は半ばで歩き疲れたのでバーでビールとウィスキー飲んで、ゾンビのような足取りで帰った。

あと感想。

原作を読んだ上で、原作無視の映画らしい仕上がりにしてくれたらなぁ、と期待していたのだがこれは期待通りだった。ゾンビ要素は増し増しだったし、ストーリー展開も原作にない冒険的な要素がバッチリと入っていた。

あんまり細かく書くのは避けるけど、あそこまで明確に意思をもったゾンビを登場させたことにはびっくりした。最近は意思を持ったゾンビも市民権を得ているのかもしれない。ウォーム・ボディーズゾンビ映画史に新しい1ページを書き加える名作だったし。

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ただし、今作については、ウォーム・ボディーズのような独自な設定、哲学、メッセージ性は皆無。えっと、ゾンビの定義ってなんなんだっけ?

ゾンビの科学的設定とかに凝るタイプ(ゾンビが非科学だという反論は受け付けない。生き残るのはオレなんだ。)には、この映画は苦痛かもしれない。

一方で、とにかく1分1秒でもゾンビっぽいものが出てくれればエンタメとして楽しめる!という人にはこの映画は大サービスといっていい。僕はそのクチなので大満足だった。

そういう人は是非見て欲しい。

話は戻るけど、この作品を見るのは結構困難だ。もしかしたら今日か明日にも京都府内での上映は終わってしまうかもしれない。急いだほうがいい。人生は短いし、ゾンビアポカリプスはすぐそこだ。この映画の上映期間はもっと短い。

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