ミネムラ珈琲ブログ

AI画像Tシャツ屋/ITラノベ著者/さすらいのコーヒー屋/WEBサービス開発チームマネージャーの日記

第1回 #InsightTokyo オンライン聴講した

社内の分析関連のslackチャンネルで同僚に教えてもらった以下のイベントに参加した。

insight-tokyo.connpass.com

オンラインイベントは京都在住の身としてはありがたいし、ぜひ聞きたかったので抽選のないブログ枠で申し込んでおいた。*1というわけで個人的なメモを兼ねたイベントのレポート。

イベントの趣旨

今回は、「UXリサーチ×データ分析」をテーマに開催します。 お互いに補う関係にある両者の得意なこと、苦手なことを知ることでより深くユーザーを理解できるようになればと考えています。またデータを扱う人とユーザーの体験を考える人がお互いに考えていることを知る機会になればいいと考えています。

分析における定量と定性、職種でいえば標準的な言い方ならデータアナリストとUXリサーチャー、この分析における2つの軸と職種の関係性と相互理解に焦点を当てたもの。

前提としての視点

4人の登壇者はいずれも定性・定量どちらかに軸足をおきつつ、越境・コラボレーションする話をされていた。

聞いていたぼくはというと、昔はアドテクの分析屋としてどちらかというと定量の人間だった。

最近はWeb小説サイトのディレクターとして企画・開発をやっていく中で両方見ているが、どちらかといえば定性寄りだと思う。それは自分自身がドッグフーディングで小説を書いたりしてみていることもあるし、UGCというのは普通のメディアと違って、なんらかの自己表現をするユーザーが集まるメディアなので、サービスに投稿される文章、twitter等のSNSでの発言などが大量かつ濃厚に集まってくるからだ。

そういう感じで、昔は定量、最近はやや定性、分析自体が仕事ではなくて、その先の意思決定と開発自体が仕事、という視点で発表を聞いていた。

ちなみにイベントレポートだけど、発表内容は後追いで資料読めば良いというスタンスなので、あくまで個人の垂れ流しの感想として書く。

Rettyにおける定量/定性データを活用した意思決定事例

@MasaDoN22さんは、データ分析チームとして定量に軸足をおきつつ、定性にチャレンジする話をされていた。

定量で当たりをつけて、定性で深堀る」というところは、最初聞いていると、自分が普段企画をするときは「定性で見つけたネタを、定量で確認する」だなぁ、人間自分の軸足からスタートするものなのかなぁなどと思って聞いていたが、振り返って考えるとこれはどちらかといえばサービス特性の違いだなと理解した。

Rettyみたいなグルメサイトで「Rettyはここが最高なんだよな〜」、「Rettyにこの機能あったらいいのに」、「Rettyを使い始めたのは〜〜〜」のようなサービスに対する定性的な意見を得られることは想像するとあんまりなさそうだ。UGCはこういう点は非常に恵まれていて、「〇〇を使い始めたきっかけ」から「〇〇はここが不満!」、「〇〇で××するときにテクニック」、「〇〇使って1年になりました」、などなど読みだしたらきりがないほどの情報が手に入る。認識できていなかったけど、これは自分の仕事におけるアドバンテージだなと感じた。

ちなみに@MasaDoN22さんは、あとの発表の@mihozonoさんにtwitterつながりでUXリサーチの指導をおねがいしたとのことで*2インサイト調査の型として非常にしっかりしたものをやられてるなと感じた。ぼくも今度チームでこの型に則ってやってみたいなと思った。

もし仮に、定性・定量リサーチを全開発者が自ら実施できるようになったとしたら?

speakerdeck.com

pixivの@minamitaryさんの話は立場上、なにかと共感が深い。うちもslackの雑談チャンネルにいけば素人には何を言ってるかわからない言葉が飛び交っていて、質問をすれば(沼に引き込もうと)いろいろ教えてくれる。

マインドタイプの概念は参考になった。チーム内でもユーザーを分けて考えてはいるが、それをレーダーチャートで示して共通言語にしておくというのは非常に良さそうだ。

とにかく全編通して「わかる〜〜〜」と思いながら聞いていた。とても参考になった。

恋愛にまつわるサービスで、ユーザーとどう向き合ってるか

note.com

マッチングアプリでゴリゴリのドッグフーディングと定性調査をする@aono099さんの話はむちゃくちゃパンチがあった。ぼくのやってる小説投稿のドッグフーディングももちろん楽ではなくてむちゃくちゃ大変だと思っているけど、究極的には家で一人でできる。それがマッチングアプリとなると、アプリを開いて操作をしている時間なんでドッグフーディングのごくごく一部で、マッチングしてやりとりして、会いに行ったり会えなかったり、その後の関係が発展したり破局したり、私生活のすべてをつぎこまないとできない。尊いな、と思った。

なんならドッグフーディングだけじゃなくて、サービスと近しい別の体験としてホストクラブにいくということまでしていてかなり気合が入っている。ちなみにぼくはWEB小説からズレて公募ってやつをやってみようと思ったけど「ああ、これモチベーション上がらん…」と思って挫折した*3ことがあるので、マジでリスペクトした。

定量×定性の補完的アプローチ maruhadakaPJ

speakerdeck.com

定性調査のプロ、@mihozonoさんの話は、感想みたいな軽い気持ちはでなくてひたすら勉強になった。勉学意欲が湧いた。やはり定性調査のコアはエスノグラフィーだなという気がしてきたので、参考文献っぽいものをさがして本を読んでみようと思う。とりあえず途中まで読んで積ん読にしているハイブリッドエスノグラフィーをちゃんと読もうと心に決めた。

イベント全体

ちらほら書いてきたけど、これはうちのチームでもやってみよう、と思える話が多く、とても良かった。

1年前にアドテク担当ディレクターから今のチームに異動してきて以来あんまり社外のイベントに出なくなってしまっていた。アドテク関連は知り合いも多いから黙っていても情報がやってくるし誘ってもらえる。よくよくかんがえるとそういう状況がなくなってしまったので、積極的に探さないといかんなと思った。オンラインイベント流行っていそうなので、ほかにも探して参加していこう。また、もしよければ誘ってください。

とりあえずInsightTokyoは次回もチェックして参加しようと思う。

*1:結局増枠されたのか、人数余裕そうだったけど、どっちにしろイベントに参加したらブログは書くのでそれはまぁ…

*2:こういうの苦手なんで羨ましい

*3:挫折した事自体、何故挫折したかに気づきはあるわけだけど