ミネムラ珈琲ブログ

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残酷な共同体運営と進化の学習:Ancestors the Humankind Odyssey

このまる1ヶ月ほどの間、アウストラロピテクスをホモ属に進化させるオープンワールドゲーム『Ancestors the Humankind Odyssey』にハマっていた。プレイ時間で60時間ぐらいになっているが、ゲームオーバーになったのも合わせると70時間ぐらいはあるだろう*1

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ようやくクリアしたのでブログに書き残したい、しかしネタバレはしたくない。道がわからない中で試行錯誤を繰り返すのがこのゲームの醍醐味なので、動画や以下の記事を軽く読んで面白いと思った人は、この記事をブックマークしてブラウザを閉じ、ソフトを購入して欲しい(DL限定)。プレイ済みの人は感想を語らいましょう。

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以下はネタバレを含む感想なので、プレイする気がある人は読まないでください。払った金をドブに捨てることになるので。

無謀の先には絶滅しかない

最初のプレイ。一応次は何を目指しましょうというヒントが出るのだが、そのヒントを見逃してしまい、再表示する方法がわからず困った。仕方がないので群れをひきつれて定住地を動かしていくと、マカイロドゥス(サーベルタイガーっぽいやつ、このゲームの絶望の象徴)に半数を殺され、逃げ延びたと思ったらワニと大蛇に残りを殺され、恐怖に怯える子猿一匹になって息絶えた。5,6時間ほどが無に帰して、慎重になることを学んだ。

老人を死地に送れ

このゲームでは学習によるニューロンの発達、世代交代、跳躍的な進化の3つのサイクルがある。世代の概念だが、子供/大人/老人の3層が存在している。

世代交代が行われると子供は大人になり、大人は老人になる。老人は死ぬ。

マップ表示が存在しないこのゲームで、先にある地形や脅威を把握するには、猿たちを未知の場所に送るしかない。しかし群れの全員で行くのは全滅リスクがある。誰を冒険に送り出すか?老人だ。

ぼくは何匹もの老人をジャングルの未知の領域に送り出した。ある老人は定住地を出てすぐ、高い木からの着地に失敗して死んだ。ある老人は木の頂上で果物を食べているところ、猛禽類に襲われて死んだ。ある老人は寝ているところ、マカイロドゥスに食われて死んだ。ある老人は偵察を果たし、氏族の定住地まであと僅かというところで、睡眠不足、水分と食料の不足、そして度重なる怪我による消耗で静かに力尽きた。何度か世代交代を繰り返しながら、老人を死地に送り続け、ぼくはジャングルについて学んだ。ちなみにほとんどの老人はマカイロドゥスに殺された。

効率的な出産と育児

世代交代で子供が大人になったら、次の世代の大人となる子供を作らないといけない。

毛づくろいのコツがわかってくると世代が交代したらすぐ3組のカップルを作る。カップルを番わせ妊娠したら出産し、3人の子供が生まれる。女性は2人の子を産めるので、これをもう一度繰り返す。これで最短で氏族の世代が再生産できる。

なお、男性は老人でも良い。むしろその後の家族間交配の可能性を避ける意味では、次の世代では死んでいる老人の男性のほうが都合がよいと考えて、独身男性には番う機会を与えないようにしたりもしていた。

なお、番のいない男性たちには、子供のお守役をさせた。3人の独身男性に、自分と同世代の女性が老人と番って出来た子供6人を背負わせる。最も死なせてはならないのが子供で、その次が大人の男性だからだ。

産後の女性と老人たちを死地に送る

少し進化して、協調して他の動物を威嚇できるようになると、未知の場所へは複数人を送り出すようになった。威嚇すれば脅威を避けることができる。主力はやはり老人だが、操作するのは産後の女性にするようにした。

老人は体力が低いため、動きが鈍いし衰弱死する危険もある。その点大人の体力は豊富だ。男性ではないのは、もはや説明は不要かもしれないが、生殖の役割を終えているからだ。

そのように残酷なルールに基づいた共同体運営ができるようになったことで、ぼくの氏族は進化し、ヘビやワニ、マカイロドゥスを殺せるようになった。

なにか学びがあるゲームだと期待して始めたが、学んだのは極めて残酷な世界観だった。

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*1:このゲームの最大のつらみに、オートセーブしかないため、危機に陥ったらセーブポイントからのやり直しが効かないことがある