みんなが買っているから欲しいという脅迫的な観念は小学生における一般的な事象だ。そして「みんなってだれなの?」というと3人程度の名前しかあがらない。この3人を少ないと思うだろうか?今の小学生事情は知らないが、ネットも普及していない中で学校が世界のすべて、自分の周りという概念でいえば10人に満たない仲のよい友だちということになる。そのなかで3人というのは驚異的な比率で、これを少ないと見るのは浅はかだと思う。
同様のことが大人にも当てはまる。
- 作者: Mike Julian,松浦隼人
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2019/01/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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例えば昨日、『入門 監視』を買った。IT業界の端くれにいるわけだし、色んな人が買ってよんでいる。付録を同僚のid:Songmuさんが執筆している。読んでないとまずいんじゃないか。そう思って昨日買って今日家に届いた。
みんな読んでいるというのは当然ぼくの主観で、ぼくの観測範囲で買っている人が多いというだけだ。しかし小学生から進歩なく、「みんな持っている」という強迫観念に駆られて買ってしまう。
話は『空手バカ異世界』にもどる。昨日からみんなが買った買ったと言っている。これはちょっとおかしい。『入門 監視』が観測範囲でみんな買っているのは、わかる。ぼくの仕事上のコアなコミュニティと密接に関連があるからだ。
しかし『空手バカ異世界』はおかしい。違和感がある。ぼくは去年の冬までいわゆるライトノベルを読む週間はまったくなかった。WEB小説は話題になったら読む程度で、横浜駅SFぐらい。好きな小説家は町田康だし、娯楽として読む本はドキュメンタリーっぽいものが多い。だから流行っているラノベがあっても「ふーん、そういうのが流行ってるんだ」としか思わなかったし、そもそもなにが流行っているかも知らない。
しかしなぜだろう。『空手バカ異世界』を買わないとまずいという強迫観念に駆られている。さっきkindleで買おうとしたらkindle版は1ヶ月後に発売ということを知って非常に困っている。本棚は飽和気味なのであまり買い足したくはない。しかし1ヶ月この強迫観念と戦えるのか?
- 作者: 輝井永澄,bun150
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/02/20
- メディア: 文庫
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転スプを書き始めてからというもの、いつのまにかこの程度にはWEB小説クラスタの人間になってしまっていたようだ。