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ドラマ『キング・オブ・メディア』見始めたけど完全にマードック

HBOのドラマ。『キング・オブ・メディア』は邦題で原題はSUCCESSION、つまり継承。メディア・コングロマリットを一代で立ち上げた男から、家族への企業の継承の話。

セレブレーション

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  • 発売日: 2019/03/05
  • メディア: Prime Video

ぼくは大学時代にメディア・ジャーナリズム論とか好きな人間だったので、タイトルを見ただけで「え、マードックじゃん」と思っていたけど、みたらやっぱりマードックだった。

ja.wikipedia.org

wikipediaに書いてあるこのエピソードいい。

自身が所有するFOXネットワークの人気番組で、様々な米英の有名人が本人役でゲスト出演する「ザ・シンプソンズ」においては'「わしが世界征服を企む悪のメディア王、ルパート・マードックである」というセリフを喋った事もあり、ユーモアには一定の理解を示す人物

見始めてみると、80歳だけど、かなり年の差のある再婚の奥さんがいたりして、やはりどうみてもマードック

ルパート・マードックには別に詳しいわけじゃないので、このぐらいにしておいて、ドラマ自体の感想。

とにかく登場人物が全員クソ野郎だ。どのキャラクターに一番好感が持てるかみたいな議論が成立する余地がなくて、どいつもこいつも身近にいたらナンバーワンの嫌な奴。誰が一番ムカつくかという議論をすると楽しいかもしれない。百歩譲っても誰が一番マシか。

普通、フィクションのキャラクターっていいやつと悪いやつがいたり、一人の中でも一部はだめだが、ここだけは良い、みたいなグラデーションがある。

例えばむちゃくちゃ頭が切れるが、冷たくて人間性が破綻しているとか、直情型で怒りっぽいが腕っぷしはいいとか。

しかしこのドラマのキャラクターにおいてはそういうグラデーションがない。上の例えを修正するならこういう感じ。

  • 本人はむちゃくちゃ頭が切れるつもりでいているが実際には凡庸、しかし壊滅的に冷たくて人間性は破綻している
  • 直情型で怒りっぽいが、怒る理由も他人のためみたいなことじゃなくて自分の小物的なエゴ、別に腕っぷしとかはない

こういう大きなマイナスとその他小さなマイナスを組み合わせた人間ばかりしかいなくて、そういう奴らが権力だけもっているので勘違いしたまま生きている。唯一権力なき存在であるグレッグも、人の誕生日会に現れておいて土産もなければ仕事をせびって煙たがれるだけの小物だ。

強いて誰がマシかという議論をするなら、ぼくは三男のローマンだと思う。父親を寂しがったり、かすかに人間性が見えるが、そのかすかな部分以外はゴミか、よくてクズという感じだ。

まだ2話しか見ていないけどそういう感想です。

www.star-ch.jp