チームでKPT等の振り返りをしていると、うまくいかなかったこと(P)は話が盛り上がるが、うまくいっていること(K)はサラッと通り過ぎがちになる。
これはあまりよくなくて、どちらも等しく掘り下げて話し合って振り返りをすべきだと考えている。自然状態だとPに比重がよってしまうことを考えると、表題のようにKを重視しましょうというぐらいのバイアスをかけていったほうが良いのではないか。
なぜこうなるか、そしてなぜそのようになるかというと、まずPのほうが振り返りの場で次へのアクションを出しやすい。そうやってアクションはでるものの、そのPがすんなり解消されるかというとそうではなくて、同じようなPがまた現れたりする。
これはPにでてくるのは本質的にはチームや個人として苦手なことであって、それを克服するのは簡単にはいかない。つまり振り返りでやるべきアクションがみえたところで、実際にそれを実行して問題自体を克服するのは容易ではないということになる。
一方、Kのほうが、うっかりすると「よかったね」で話が通り過ぎてしまう。これは現状順調なのだから良いという雰囲気に流されてしまうのだろう。あとうまくいっていることにたいしてなぜをぶつけにくい、ぶつけても無意識的で掘り下げにくい。
しかしKから言語化されたことは、すでに実行できたことなので、個人や組織の得意なことである可能性が高い。言語化さえしてしまえば、次も容易にそれを繰り返していくことができる。非常にコスパが良い。
前に勝間和代さんのインタビューで見てたけど、弱みにフォーカスして時間を無駄にするより、強みにフォーカスしていったほうが良い。
もちろんPもちゃんと次問題にならないように話すべきではあるが、何が得意なのかを言語化できれば、それに集中して成果を高めることができるだろう。
振り返りで誰かがうまくいっているエピソードが出てきたときは、周りの人間はしっかりヒーローインタビューしていかないといけない。
最近やけに振り返りのことを書いている気がする。