このところ長編小説ばかりですが、少し発売から遅れて三体Ⅱ 暗黒森林を読んだ。
最高に面白かったとしか言いようがないんだけど、最後まで読むとコレ、まだ続くのか!?と疑ってしまった。
ところで三体はSFとしてのストーリーの良さはもちろん、表現や描写の妙も含めて圧倒的だった。
第一部は文革のシーンで中国らしさを感じていたが、今回は設定上そういうところはあまりない(なくはなかった)。ただぼくがそれらしさを感じたのは性描写のことだった。正確には性描写の不在というか、いやしかし性描写はあった。この抽象的で美しい一連の文は劉 慈欣なりの性描写なのだろうなと明確にわかった。それはおそらく表現の規制とかそういったものに関わることなのかなと思ったが、規制されているから書かないじゃなく、規制されているなりの書き方が芸術的だった。
やはり第三部が待ち遠しい。