ミネムラ珈琲ブログ

AI画像Tシャツ屋/ITラノベ著者/さすらいのコーヒー屋/WEBサービス開発チームマネージャーの日記

ネット発で本出したりしたけど『「普通」の人のためのSNSの教科書』読んで、もうちょっと真面目にインターネットやろうと思った

『「普通」の人のためのSNSの教科書』という本を読んだ。

ぼくはインターネット業界で仕事をしていて、まわりは仕事のことを普通にブログやTwitterなどに書くのが当然という文化で暮らしている。そういう界隈じゃない、「普通」の人のためのSNSやブログの教科書ということになる。

ビジネスパーソンが SNS発信をはじめるにあたり、必ずしておきたいのが就業規則の確認です。自分の所属する組織が個人の SNS発信についてどのようなスタンスをとっているのかを事前に知っておくことは大切です。それがわかれば、どんなプロセスを踏めば堂々と実名で発信できるか、作戦を立てることができます。」

とても丁寧だ。

この本はこういう感じでインターネットと会社の仕事を結びつけるのが普通ではない人に向けて丁寧に書かれている。業務時間中に所属を明示してあるTwitterアカウントに、仕事のPCからつぶやいているのがいかに異常なことかというのを読みながら再確認していた*1

そういう普通を確認することは、自分が作っているプラットフォーム*2を普通の人にいかにつかってもらうかという視点ではいいヒントがありそうだ。

その上で、自分自身が教科書から学ぶことも多かった。

自分で言うのも何だがぼくはこの本のプロローグで語られる典型的な成功例でもある。Googleスプレッドシートのテクニックをブログで書いているうちに、コミュニティを作って、スプレッドシート啓蒙小説を書き、それが出版されている。

しかしそういうことがあっても、あいも変わらず雑食にろくでもないブログを書き散らかしたりしているし、ほそぼそとフォロワーの少ない人生を送っている。本を売れというプレッシャーも感じるので改めて基本のテクニックに向き合う必要がある。

実名か匿名か

仕事に役立てたいなら「実名」での登録が基本です。匿名や別人格にすると、リアルのビジネスにメリットが還流しなくなりますし、思わず、ふだんは言わないような大きなことを言ってしまったり、攻撃的になったりしがちです。

この本では基本的に実名で活動をすることを勧めている。インターネット業界にいると、業務上もミネムラコーヒーで通用してしまう。というか実際そうなっているのでこの点は個人的には悩ましい要素だ。

最近はハンドルネームというかペンネームにもなったし、むしろ事実上ミネムラコーヒーという名前が仕事上の名前になっている。

とはいえ名刺には本名が書いてある。他にもなんだかんだペンネームなしで人と知り合うこともある。この点はできるだけ実名であった人にペンネームを紐付けていくのが良いのだろうなと考えている。

とりあえずFacebookのプロフィールでペンネームを併記してみたりした。便利なのでインターネット業界の人はみんなやってほしい。正直Facebookで「だれかわからんけどインターネット関連の知り合いなんだよな…」みたいな人が多くて困ってる。

www.facebook.com

余談だけど、実名か匿名かっていう二項対立は個人的にはちょっと違う感はある。インターネット業界だと、ハンドルネームはある種のビジネスネームとして成立しているし、有名メディア企業の経営者でどうあがいても個人が特定されているが、匿名を貫く半匿名みたいな概念もある。あと、なにより本当に知り合いに自分と紐付けられたくないことを書くときははてな匿名ダイアリーに書いている。

自分のキャッチコピー

発信の軸を表現するときにおすすめしたいのが、 自分に「キャッチコピー」をつけてみる ことです。発信するテーマやジャンル、自分の姿勢が明確になり、SNS発信によって自分がどうなりたいか、短い言葉で表現することができます。

これはなるほどな〜と思った。最近の自分は「Googleスプレッドシートの関数をマニアックに、かつ身近に紹介する人」って感じだとおもうが、2年前は「IT企業に務めながら週末はカフェのマスターをやっている人」だった。ひどい、めちゃくちゃだ。

そもそもブログやSNSの内容に関していえば、仕事に役立てる以前に生活の中でやっているので、内容のない日記や仕事にまるで関係のない趣味の話も多い。嘘だった、投稿のほとんどは仕事に関係がない。

ブログやTwitterから雑多さを消したくはないが、一方仕事上の自分に興味がある人に向けてまともにお見せできる状態でもない。そういう課題感は最近あったので、見せ方を整理することだけ多少なりともやるようにし始めたりしていた。

scrapbox.io

最近は特にぶれているので、落ち着いて仕事上のキャッチコピーを得ていきたい。

実名/匿名、キャッチコピーと大きめの話題を拾ったけど、SNSに慣れた人がある意味自然と心得ている作法が言語化されていて、なんというか「もうちょっと真面目にやっていこう」とおもえる本だった。SNSなんて空気のように使っているぜ、という人にもおすすめです。

*1:別に悪いとは思っていない

*2:https://www.minemura-coffee.com/entry/2019/04/16/201434